白夜行(·東野圭吾
朗读者:Rika
BGM:出羽良彰-Cryforthemoon
すると雪(ゆき)穂(ほ)は大(おお)きな目(め)を真(ま)っ直(す)ぐに向(む)けてきた。
雪穗那双大眼睛定定地望过来。
「ねえ、夏美(なつみ)ちゃん。一(いち)日(にち)のうちには太陽(たいよう)の出(で)ている時(とき)と、沈(しず)んでいる時(とき)があるわよね。それと同(おな)じように、人生(じんせい)にも昼(ひる)と夜(よる)がある。もちろん実際(じっさい)の太陽(たいよう)みたいに、定期(ていき)的(てき)に日没(にちぼつ)と日(ひ)の出(で)が訪(おとず)れるわけじゃない。人(ひと)によっては、太陽(たいよう)がいっぱいの中(なか)を生(い)き続(つづ)けられる人(ひと)がいる。ずっと真(ま)っ暗(くら)な深夜(しんや)を生(い)きていかなきゃならない人(ひと)もいる。で、人(ひと)は何(なに)を怖(こわ)がるかというと、それまで出(で)ていた太陽(たいよう)が沈(しず)んでしまうこと。自分(じぶん)が浴(あ)びている光(ひかり)が消(き)えることを、すごく恐(おそ)れてしまうわけ。今(いま)の夏美(なつみ)ちゃんがまさにそうよね」
“喏,夏美,一天当中,有太阳升起的时候,也有下沉的时候。人生也一样,有白天和黑夜,只是不会像真正的太阳那样,有定时的日出和日落。有些人一辈子都活在太阳的照耀下,也有些人不得不一直活在漆黑的深夜里。人害怕的,就是本来一直存在的太阳落下不再升起,也就是非常害怕原本照在身上的光芒消失,现在的夏美就是这样。”
いわれていることは何(なん)となくわかった。夏美(なつみ)は頷(うなず)いた。
夏美听不懂老板在说什么,只好点头。
「あたしはね」と雪(ゆき)穂(ほ)は続(つづ)けた。「太陽(たいよう)の下(した)を生(い)きたことなんかないの」
“我呢,”雪穗继续说,“从来就没有生活在太阳底下。”
「まさか」夏美(なつみ)は笑(わら)った。「社長しゃちょうこそ、太陽たいようがいっぱいじゃないですか」
“怎么会!”夏美笑了,“社长总是如日中天呢。”
だが雪(ゆき)穂(ほ)は首(くび)を振(ふ)った。その目(め)には真摯(しんし)な思(おも)いが込(こ)められていたので、夏美(なつみ)も笑(わら)いを消(け)した。
雪穗摇头。她的眼神是那么真挚,夏美的笑容也不由得消失了。
「あたしの上(うえ)には太陽(たいよう)なんかなかった。いつも夜(よる)。でも暗(くら)くはなかった。太陽(たいよう)に代(か)わるものがあったから。太陽(たいよう)ほど明(あか)るくはないけれど、あたしには十分(じゅうぶん)だった。あたしはその光(ひかり)によって、夜(よる)を昼(ひる)と思(おも)って生(い)きてくることができたの。わかるわね。あたしには最初(さいしょ)から太陽(たいよう)なんかなかった。だから失(うしな)う恐怖(きょうふ)もないの」
“我的天空里没有太阳,总是黑夜,但并不暗,因为有东西代替了太阳。虽然没有太阳那么明亮,但对我来说已经足够。凭借着这份光,我便能把黑夜当成白天。你明白吗?我从来就没有太阳,所以不怕失去。”
「その太陽(たいよう)に代(か)わるものって何(なん)ですか」
“代替太阳的是什么呢?”
「さあ、何(なに)かしらね。夏美(なつみ)ちゃんも、いつかわかる時(とき)が来(く)るかもしれない」そういうと雪(ゆき)穂(ほ)は前(まえ)を向(む)いて座(すわ)り直(なお)した。「さっ、帰(かえ)りましょ」
“你说呢?也许夏美以后会有明白的一天。”说着,雪穗朝着前方调整坐姿,“好了,我们走吧。”
それ以上(いじょう)訊(き)くことはできず、夏美(なつみ)はエンジンをかけた。
夏美无法再问下去,发动了引擎。
单词卡
沈む(しずむ)?:自动下沉,沉没;急剧降落;无精打采,心情郁闷;沦落,破落
浴びる(あびる)?:他动淋,裕;遭受到;照,晒
頷く(うなずく)③:自动首肯,点头
真摯(しんし)①:形动真挚
恐怖(きょうふ)①?:名/自サ恐怖,恐惧,恐慌
(本文图片来源网络)
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